19日未明に17-18日で開催されたFOMC要旨が発表された。
「メンバー16名中12名が2015年中の利上げ開始を見込む」、「極めて緩和的な政策が引き続き適切と認識」、「量的緩和終了後も相当な期間にわたって金利政策を持続する可能性高い」、「14年末の失業率予想を6.0-6.1%へ下方修正」、「14年成長率は+2.1-2.3%に下方修正」、「15年成長率は+3.0-2.2%で据え置き、16年は+2.1-2.3%に下方修正」が発表された主な要旨であるが、全般的にハト派的な内容であった。
FOMC要旨発表後のイエレンFRB議長のコメントでは「利上げ実施のタイミングは進展次第」、「われわれは金利引き上げのツールも有している」とFFレート引き上げまで距離感を感じさせるものとなった。金利引き上げのツールとは、前回の紙面上でも示したリバースレポのことを指していると予想されるが、今回具体的な内容等は示されなかった。
これらを受けてマーケットの反応も限定的となったが、次のステップでは利上げというアクションであることが示されていることで、当面のドルは底堅い展開となることが予想される。
種々雑多な経済指標や火種としてくすぶり続けているウクライナ情勢が悪化の道をたどったとしても押し目として処理される可能性が高いと思われる。
特にドル円に関しては、今月中にも安倍内閣から新たなる経済対策が示される予定であることから堅調さを表すのも時間の問題で、いわゆるきっかけ待ちの状況といえるだろう。
ウクライナ情勢など突発的なアクシデントに備え半身で構えつつも、ロングのスタンスは保ち続けたい。少なくとも1998年からのレジスタンスラインが105円上に走っており見極めどころではあるが、どれだけ下のレベルで仕込めるかに神経を集中させたい。