先週末の米雇用統計では、サプライズを伴った非農業部門雇用者の増加(事前予想:23.0万人結果:32.1万人)を受けて着々と利上げに向けた環境を整いつつ感のある米ドルの状況だが、来週17-18日のFOMCでは、利上げ転換時期を模索することに焦点が集まりそうだ。
その前に、2012年から続くアベノミクスの審判ともいえる衆議院の投開票が14日に行われるが、これまでの世論調査通りの結果であれば、アベノミクスの継続で円安トレンドの継続する可能性が強い。
この状況を車輪に例えると、まさにドル高と円安の両輪が出そろう形となり、ドル円は一層の上昇トレンドを迎えることになりそうだ。テクニカル的にはすでに1998年から続く円高鏡面を終焉していることで、波動的には1998年6月の146.75円をターゲットとした局面となっているが、このまま一足飛びということも考えにくい。2007年6月の戻り高値124.15、フィボナッチ67%戻しの126.00円、2002年2月の戻り高値135.15ではある程度の時間調整を伴った抵抗が予想される。
ファンダメンタルズ面では、これから本格的なドル高局面を迎える形となっているが、テクニカル面はこれまでドル上昇のサポート要因として作用していたが、これからはブレーキをかける要因として抵抗を見せるかどうかが、短期中期の波動を左右するキーポイントとなってこよう