ここ最近のマーケットではドル金利先高観によるドル買いとスイスショックやギリシャ議会などによるリスク回避の円買いが中心になっている。
ドル円では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額(23%⇒40%)への期待から売り買い交錯から横ばい、スイス以外のドルストレート通貨が下落する展開に終始。その結果として掛け算通貨のクロス円が軟調地合いとなっている。
通常リスク選好が高まれば、クロス円が買われる展開となる傾向にあることから、この先のクロス円のポイントは“リスク”である。
現在のマーケットでは、スイスフランの対ユーロ1.2000という上限撤廃、ギリシャ議会の動向を巡ってマーケットリスクが際立っており、クロス円も軟調地合いを強めている。
円自体の傾向でいえばアベノミクスの進捗により先安観は強いが、目先のリスクとのバランスでは、リスクの方が強いということだろう。
今週、28-29日のスケジュールでFOMCが行われるが、ドル金利先高観が強まってくれば足元のリスクとのバランスとの変化が生じてくる。
直近高値からの下落幅を考えれば、クロス円の反転上昇する展開となれば、相当数の値幅が見込める。
果たしてクロス円の反転上昇のきっかけとなりうるのか?リスクの払しょくという観点からFOMCの結果を見守りたい。