G20が平穏に終ったことで再び円安への道筋が見えてきた。
G20の骨子では、円安への批判が盛り込まれなかったうえ、「責務に従って国内の物価安定に向けられるとともに、景気回復に引き続き支援するべき」と日本のとってきた金融緩和政策を容認する内容となった。
世界的株価の上昇の一端を担ったのが円安の動きが始まっていることからして見れば当然の結果と言え、週明け早々の為替市場も円安で反応している。
この先、極端に円安水準が激変する、もしくは円安環境が世界経済へ悪影響もたらす状態に変化しなければしばらくは円売りのバイアスは継続しそうだ。
今後は22日に予定されている日米首脳会談においてオバマ米大統領の円安に対する見解を見極める展開となる。オバマ米大統領が、アベノミクスによる円安を容認した場合は、一層円売りが加速すると予想される。対中政略上での日米同盟の強化の観点からすればその可能性は高いといえよう。
今週は、前半から円安の動きが再び過熱する展開となりそうだ。