30日東京時間早朝からウィーラーRBNZ(ニュ-ジーランド中央銀行)総裁から相次いでコメントが出された。
内容は「為替レートは高すぎる」「すべての政策手段を使う」「NZドルは大幅に過大評価されている」「中銀は通貨売却増の用意」といったものであり、5月初旬にも通貨高をけん制するコメントが出されていた。ところが対米ドル相場は4月初旬を境に完全に頭落ちしており、相次いでコメントを出すほどの環境ではないと判断されるが、対円では横ばいとなっており、また同じ地政学リスクを持つ対オージーでは下げ止まらない(豪ドル安キウイ高)環境となっている。
このことから判断するに対豪ドルにRBNZは強い懸念を抱いていることがわかる。
また本日昼頃には4月にネットベースで4.26億NZDの売却を行ったと為替介入をしていたことも分かった。
これまでは介入の効果も顕著にみられず、このままAUD/NZDが下げ続けるような状況が続けば現在2.50%のキャッシュレートを下げてくる可能性すらあるだろう。
強硬で知られるRBNZ当局のスタンスを察すると大きな環境の変化は時間の問題だろうと予測できる。
環境の変化によりクロス円の市況にも、キウイ円は下げやすく食上げにくい商状、豪ドルは下げにくく上げやすい商状へと変化するだろう。
このことからこの二つの通貨ペアを対象とした場合、売るならキウイ、買うなら豪ドルといった戦略が有効に作用しそうだ。