米フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は12日、米連邦準備理事会(FRB)は失業率が6.5%に低下した時点で金融引き締めを行うことを確約する必要があるとの考えを示した。
これを受けてもマーケットが大きく反応することはなかったが、ある意味で米経済が中長期にわたる経済不振からV字型の脱却を想定していることが読み取れる。
現在、資産購入プログラム(QE3)において金融緩和の真最中に、ある程度歩調は見えてきているとはいえいきなり金融引き締めを想定しているのだ。昨年9月13日よりのQE3を含めて3度にわたる大幅な金融緩和政策へて、米ダウ平均は2009年3月の6000ドル台を大底にQE3開始時期からも2000ドル以上上昇し、15000ドル台で堅調推移している。ある意味バブリーな感は否めないとはいえ、米株価上昇の裏付けもドル上昇の一因となっているのが現実だ。
この先、株価が大崩れするようなことがなければ、想定されているV字型の回復も現実味を帯びてくるというものだが、果たしてどういう結末を迎えるのか・・・・
選挙がらみで円安基調がひと休憩しているが、上記のことが現実味を帯びてくれば、円安基調にドル高が相乗効果で加わって、ドル円はレンジを大きく変えるようなマーケットを迎えることになるだろう。
ここは、参議院選挙を控えている時期に月中旬で重要な指標に乏しくなっており、不安定さが予測される中、押し目買いのスタンスでドル円を待ちたい。