注目の米雇用統計を前にして、ドル円は5月から継続させてきた中期三角持合いを上抜けてきた。ブレイク後も達成感はなく、下値を一度も試さずに、小動きながら堅調さを持続させているが、仮に米雇用統計が予想通り若しくは予想より良かった場合は早期の金融緩和解除の思惑を加速させ、レンジを変える一段高の展開となりそうだ。予想を下回った場合でも、テクニカルのブレイクの効果により下値の堅い展開となるだろう。そのパターンは底堅い展開に終始するか、一旦下値を試して即座の反発を見せるかに絞られるが、後者の場合は積極的に逆張りで買いエントリーしたい。三角持合いブレイクの起点となった98.80以下ならばリスクも少ないと思われる。
そもそも今回の米雇用統計は、数年にわたる金融緩和の解除の試金石として考えられているだけに通常以上に重要視されている。さらに金融緩和解除の後に控えているのは米国の利上げ転換に直結しており、大きなドル高トレンド入りを示唆するものとなっている。