マーケットは3月期末を迎えて、この時期の特殊要因であるレパトリエーションの動向が注目される中、来週1日には日銀短観の発表があるなど注目材料が目白押しの状況となっている。
海外の動向では、ウクライナ情勢や中国景気の先行き懸念はまだ払しょくされておらず、こちらにも気を配る必要があるだろう。
ここまで海外に向かっていた投資資金が3月期末による決算絡みで日本に回帰する動き、いわゆるレパトリエーションでは目立った影響が出ていない。
レパトリの動きは必ず起きており、規模が小さいため影響が少ないのか、レパトリによる円買いの動きを吸収するだけの投機筋の円売りの動きがあるのか、どう読むかによって円を取り巻く為替市場の今後の先行きの読み筋が変わってくる。
その結論は、31日の15時以降の円の動きによってある程度明確になるため、その動向に注視したい。
またその翌日には日銀短観が発表されるが、ここでは、ちまたで大企業を中心に賃上げの機運が高まるなど先行きが好調であるとの雰囲気を醸し出しているが、その裏付けとなりうる結果が得られるのかどうかが焦点となるだろう。その雰囲気と一致せず短観の結果との間に誤差がみられる場合は、ここまでの円売りの動きに不足感が台頭することになりそうだ。
またウクライナ情勢や中国関連の状況の変化もここまでは大きく材料視されていないと予想されるだけに注意を払っておきたい。