足元のドル円クロス円は、先週、日銀金融政策決定会合で現状の金融政策の維持が決定され、黒田日銀総裁が「追加緩和は考えていない」と述べたこと、3月のFOMC議事録で低金利政策の長期化が示されたこと、ウクライナ情勢の緊迫化を受けたリスク回避の動きなどが、総合的に作用して弱含みの展開となっている。
長期的な見通しは、ドル円クロス円ともに堅調な展開が予想されるが、4月に入ってからの上昇の調整の意味もあり、今週も下値を模索する展開が予想される。
但し、テーパリングの継続や根強い米国の利上げへの転換期待等があることから、どこかのタイミングで再び上昇に転ずるだろう。
そのトリガーは、テクニカルズ面の値位置にあるのかファンダメンタルズ面のきっかけにあるのかは定かではないが、ドル円クロス円ともに下値のターゲットをテクニカル的に設定できない事やファンダメンタルズ面において反転のきっかけのタイミングを縛り切れないことで、この局面は積極的に短期で売り込む戦略よりもジックリと待って押し目買いを狙う戦略でいくほうがリスク面を考慮するとベターな戦法といえよう。
まさに“果報は寝て待て”の局面といえる。じっくりと辛抱したい。