昨日21日の黒田日銀総裁のコメントを受けてドル円クロス円ともに一時軟調に推移したもののテクニカル的にサポートされ底堅さを露呈している。
今週末には25日にウクライナ大統領選を控え、なおかつ週明けには欧米市場がメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)などで休場となっていることで、ウクライナ情勢に変化があった場合にマーケット薄さから過剰に反応する可能性もあり細心の注意をもって見守りたい。
ウクライナ大統領選では、親欧米派が勝利した場合、ロシアは6月3日からの天然ガスの供給停止を警告。一方では、オバマ米政権が「OFAC規制」を発動し、ロシアの国家及び金融機関の資産凍結を強行、これに対しロシアも米国債の売却と選挙結果が米、露、欧を巻き込んだ混迷を泥沼化・深刻化するきっかけとなる可能性をはらんでいる。
もし仮にこのような状況に陥った場合には、「短期的」にリスク回避の円買いの動きとなることは必至であると予想される。ただしあくまで「短期的」にとしたのは、リスク回避の動きと実需の動きは別物と判断され、アベノミクスによる日銀のスタンスに加え米金利の先高観により中長期的にはサポータブルな動きへの移行が予想されるからだ。
戦略的にはウクライナ情勢の変化で円高にぶれた場合、積極的に押し目を拾う形がよいだろう。
果たしてそういったサービスプライスが出てくるか?出てくるとしたら週明け、ウクライナ大統領選後であるが、こういった「待ちの姿勢」で構えている向きも相当数あると予想されることから機動的に対処したい。ただし円高方向にエクステンションの可能性もあることから過剰なボリュームはご法度としたい。