ウクライナ大統領選もおわり、とりあえず平穏を保っている為替市場だが、テクニカル主導の展開が予想される中、引き続いてドル円、クロス円ともに頭の重い展開を強いられている。
この先のポイントを数点あげると1.3550にオプションバリアが設定されているユーロドルの下値攻防、30日朝に発表される日本の全国消費者物価指数(前回1.60%、予想3.3%)、ウクライナ情勢の変化、年初来の高値水準で高どまっているNYダウの動向、これらの行方に注意を施したい。
中長期的スタンスは、金利先高感を背景としたドル高、アベノミクスの完成を目指した円安で考えたいが、短期的なバイアスは日銀の次なるアクションの待ちの姿勢、ウクライナ情勢の様子見などが、ドル円クロス円の騰勢トレンドを削っている。
この局面は反転上昇のきっかけ待ちだが、各通貨が重要なサポート近辺で推移しているだけに新たなアクションを起こすには慎重に対処したほうがよいだろう。前出したポイントの中でテクニカル的に重要となるのがユーロドルの展開である。現在200日移動平均線のサポートを失い下値リスクが増大している状態でが、最後の砦と予想される1.3550のオプションバリアをブレイクしてしまうと1.3400ドルが見えてきてしまう。これは同時にユーロ円のサポート200日移動平均の下方をブレイクを意味し、ユーロ円は90週移動平均の128.00円への道が開けてしまう。ユーロ円の次なるターゲットへの距離感があることでドル円や他のクロス円への影響は避けられないだろう。
短期的にショートで仕掛けてみたい気もするが、その際には「きっかけ待ち」である中長期のトレンドを考慮してトレイルやストップオーダーを忘れずに!