新年あけましておめでとうございます。今年も1年よろしくお願いいたします。
2015年は米国が2008年12月から続く0.25%という歴史的低金利から脱却し利上げに転じることが最大の注目ポイントとなっているが、4月以降のFOMCで決定されるだろうというのがこれまでのマーケットのコンセンサスとなっている。
実際は、足元の経済指標次第というのが「実」のところだろう。
その中で「米債」「米雇用統計」「米株価」の動向に注目していきたい。
「米債」についてはまさしく金利の動向であることから言うまでもなく、「米雇用統計」もこのまま好調さを維持し続ければ目覚ましい進捗がなくても、「利上げ」の障害にはならないと予測される。逆に雇用の大幅な改善がみられた直後のFOMCでは利上げ決定がなされる可能性が高い。ここでリップサービスなど、FOMC前に利上げに対して慎重論的なハト派的コメントが出た場合は、逆に直後のFOMCで利上げ決定が実行される可能性が高いと考える。
通常、利上げが行われた際には株式などから金利に乗り換える動きが起き、株価が下がる傾向あることから、金利のことに言及しながら株価の下落に配慮する目的でコメントが出されている可能性があるからだ。
FEDも懸念していることだが、堅調な株価に対して「バブル」を感じていることは否めない。また好調な雇用の背景に堅調な株価が帰依していることも事実で、「金利」「雇用」「株価」3者の微妙なバランスで現在の米景気が成り立っていることも事実である。「利上げ」→「株価下落」→「雇用の悪化」の図式だけは絶対回避したいところだろう。
そういった意味でも「米株価」の動向が「利上げ」決定、引いては「米ドル」の動向のカギを握っているといえる。
こういった米国内のファンダメンタルズの状況に昨年末提示した円、ユーロのテクニカルズの状況が絡み合う2015年前期のマーケットだが、あとはタイミングの問題だけでドル高スタンスを貫いていきたい。