昨年1月の就任以来、イエレン議長が会見などでメディアに露出するたびに、米ドルが円に対して上昇する動きとなっている。
昨年は3月・6月・9月・12月の会合後に記者会見を実施しているが、ドル円は会見直後から堅調な動きを見せている。
昨年のFOMCを振り返ってみると、イエレン議長の就任以降、量的金融緩和の縮小の完全終了が当初の大きな焦点となっていたため、10月ですべてが終了するかどうかに注目が集まっていた。そして、10月のテーパリング終了後は、利上げの時期が注目ポイントとなったため、市場の期待が相場を押し上げる状況となっていることは間違いない。いわゆる思惑先行の形でドルが上昇してきている。
そのことに加えグリーンスパン前議長時代から利上げ転換前後の米株価の動きが、資金が株式から債券に流れることで軟調さを示していることにも着目したい。
今後来週18-19日、4月、6月のFOMC前後の動きとして、イエレン議長の発言後の為替市場の反応の変化や米株式市場の動きを注視して、利上げ転換のタイミングを模索したい。