先週末の日銀金融政策決定会合において、まさかのマイナス金利導入というサプライズによりマーケットは激しい動きを演じることとなった。
マイナス金利の良し悪しは別にして、久々の黒田バズーカ 炸裂といったところで、乱高下はありつつも株高円安で反応した。
マイナス金利導入の議論の末、5対4というギリギリの賛成ということもあり、マーケットはなかなか判断しづらいところもあったが、黒田総裁の記者会見などを受けて徐々に落ち着きを取り戻していった。
マーケットとしてはサプライズであったが、ひょっとしたらという予兆もなくはなかった。
前日に甘利大臣が辞任という報道があったが、勘ぐった見方をするとこのことが要因の一つとなった可能性も否定できない。
これまでアベノミクスの司令塔であった甘利大臣が辞職となると政権に対する不信感、それに付随するようにアベノミクスへの批判ともなれば屋台骨が揺らぎかねない。そのため安倍政権への援護射撃ともいうべき政策をとってくると考えても不思議ではなかった。
もちろん政府と日銀はそれぞれ独立したところではあるが、実際には二人三脚でアベノミクスを推進してきた事実はあるわけで、その不安感などを払しょくする意味での行動だったのではと勘ぐる考え方があってもおかしくはないところだろう。もちろん真相はわからないものだが。
いずれにせよ波乱のマーケットに大きな流れを強引ではあるが持ち込んできたことにより、負の連鎖はひとまず収まったのではないだろうか。
今週末の米雇用統計にむけてマーケットが落ち着いてくれると良いのだが・・・