14日未明にRBNZ(ニュージーランド中央銀行)から政策金利を2.50%に据え置く旨発表された。
昨今の世界的な株高を背景に利上げするのではとの思惑もあったが一蹴された感じだ。そもそもニュージーランドは機動的に金利を動かす傾向があるだけに、市場では落胆の色を隠せない状況となった。しかも金利発表後、2013年の金利を据え置くとの見通しに加え投資家がニュージーランド金利に対して高利回りを求めていると警鐘を鳴らすようなコメントを出している。これを受けてニュージーランドドルは100ポイント(クロス円で90ポイント程度)近く下げる結果となったが、それ以上に懸念すべきことがある。
まずニュージーランド当局は昨今の世界的株価の上昇に対して冷ややかに見ているということである。13年度中の金利を据え置くとしたことでそのことがわかるだろう。そしてそのことは各国中央銀行も同じように見ている可能性もある。だとすれば今現在、最高値を更新するなど堅調な株価は「砂上の楼閣」ということであり、株価とコラレーションを示している通貨も同様ということである。
今のところ他通貨には全く影響は見られないが、一両日中の株価の動きも含めて注意すべきだろう。特にオーストラリアも含めたオセアニア通貨は、欧州通貨と違いそれぞれビッグフィギャー(オージー円100.00円、キウイ円80.00円)に迫る直近高値を更新する堅調な展開を示していただけに注意深く見守りたい。