昨年末からドル円や欧州クロス円が数年ぶりの高値を更新する強さを見せているが、ドル円が15年来のレジスタンスに差し掛かってきており、高値抵抗を見せるかどうかが注目される。
ここ15年間の長期スパンでのドル円の価格推移を見ると1998年の147.63円を頭にこれまで2002年2月135.15円、2007年7月123.66円と2度にわたってマーケットを切り返して下落トレンドへと落ち込んでいる。現時点でのトレンドラインでは108円アラウンドがポイントとなってくるが、ここ元のドル円からするとそこへのトライは必至であると考えられる。2007年当時も一旦はトレンドを崩し上抜けているが、その後リーマンショックで値を崩している。今回の円安は、アベノミクスでの円安に加え、米国ではQE3の解除傾向からドルの引き締め、引いては利上げに対する思惑でのドル高とダブルで強い円安への流れとなっている。
リーマンショックのようなサプライズがない限り、長期円高トレンドは崩れるとみておいた方がよさそうだが、2007年の例からするとそれまで生き残っているトレンドラインを下抜けると下値を加速させる傾向がみられることから、トレンドをブレイクしたとしても、108円どころを逃げ場としたい。
長期円高のトレンドラインに支配されている今現在では、気の早い気もするが、長期戦略として考えておきたい。
まずは今週末の米雇用統計が大きな材料となってくるが、前回FOMCで提示された失業率6.5%という数字にどこまで迫るのか?はたまた好調さを示し続けている雇用に陰りが出始めるのか?年明け早々ではあるが、前回7.3%から7.0%への大幅改善を見せているだけに最大の関心をもって注目したい。