G20を今週末に控えて不安定な展開が継続している。
週末に控えているG20では一部地域の国から昨今の円全面安の展開が指摘されるのではないかとの思惑からポジション調整の売りを交えてドル円クロス円ともに乱交下を強いられている。
G20の結果を推し量ると前回同様、円安批判が全面に出されることはないと予測される。その根拠としてまずアメリカを味方につけているということだ。時を同じくしてTPPの交渉が始まっており米国への自動車関連の輸出関税をめぐって、ある意味バーター的な交渉が可能な立ち位置にいるということだ。現に17日にルー財務長官から、「日本は長期にわたり内需の問題を抱えていた。日本が国内向けの政策ツールを用いて内需拡大を目標としている限り、主要7カ国(G7)が数週間前にモスクワ会合で合意した内容に沿っているとわれわれは考える」として、日銀の異次元的金融緩和を支持している。
次にこの紙面上でも以前から指摘しているが、昨今の世界的な株高のきっかけとなったのが昨年11月の安倍政権(当時は政権ではない)の円安誘導であり、その株高トレンドを支えてきたのも円安という背景があった。ここで円安推移に冷水をかけるようなことはしないだろうとの推測が成り立つ。
とすれば今週は押し目買いのチャンス到来というスタンスで臨みたいが、各国当局者の発言直後がピンポイントとなるか?